4月 14, 2015

ED治療薬として世界で流通している製品は、有効成分そのものは異なりますが、EDに効く基本的なしくみは実は同じもので、いずれも「PDE5阻害薬」という種類に属するものです。
例えば、ED治療薬に含まれるバルデナフィルという有効成分ですが、この成分は体内に摂取されると、PDE5という性器のあたりによくみられる酵素に選択的にはたらいて、その妨害をします。
実は、このPDE5という酵素は、血管や筋肉を収縮することに関与しているため、この酵素がマイナスに作用すると、血流が細くなって男性機能が発揮できなくなってしまうのです。逆にPDE5を妨害することで、血管が拡がって血流がさかんになり、EDの症状が改善されるのです。
このようなしくみがあることから、バルデナフィルにかかわらず、ED治療薬を投与した際には、ほてりや頭痛などの、血管の拡張にともなう副作用が生じることがあります。ただし、バルデナフィルを適正量だけ含有する医薬品については、これらの副作用は一過性もので、やがて消失してしまうため問題はありません。
健康被害とよばれるような大々的な副作用があるのは、むしろ正規のED治療薬というよりも、高値をあてこんでつくられた偽物のED治療薬や、医薬品でもないのに治療効果を標榜するような健康食品です。
こうしたもののなかには、服用したところ低血糖症になってしまい、意識がもうろうとしたという健康被害が世界中から寄せられており、シンガポールでは偽物のED治療薬で死亡したケースも過去に報告されています。
通販などでバルデナフィル入りのED治療薬を海外から購入しようとする場合には、信頼のおけるサイトから注文しないと、このような偽物による健康被害に悩むことになってしまいますので注意しましょう。

ED治療薬のパッケージや添付文書を見ると、組成の欄にはさまざまな化学物質の名前が書かれているはずです。こうしたものは、病気そのものを治療する効果をもつ医薬品としての成分と、添加物などの医薬品として以外の成分とに大きく分かれます。
例えば、ドイツのバイエル社が開発したED治療薬では、バルデナフィルとよばれる化学物質が、まさに医薬品としての有効成分にあたります。このバルデナフィルは、体内にある酵素の一種を阻害する作用をもつため、バルデナフィルが入った錠剤を服用することによって、局所の血管が拡張するなどして、EDの症状を改善するという効果が期待されるのです。
その他の化学物質は添加剤であり、基本的に人体に影響は与えませんが、ごくまれに体質によってはアレルギーの症状を引き起こすこともあります。錠剤を丸く成形する目的で添加されている結晶セルロース、機械に錠剤の粉が付くのを防いで製造しやすくするステアリン酸マグネシウム、錠剤を白く着色したり光による劣化から守るはたらきをする酸化チタンなどが、こうした医薬品成分ではない添加物にあたります。
以上が正規品のED治療薬のなかに含まれる成分になりますが、実は海外ではED治療薬のニセモノが非常によく製造されており、これらに含まれている医薬品以外の成分のほうが、どちらかといえば世界的な問題になっています。
ニセモノのED治療薬のなかには、効果がありそうに見せかけるため、バルデナフィルのような医薬品としての有効成分を、正規品よりも少ない量だけ混ぜているものもないわけではありません。ところが、それ以外にも医薬品以外の由来不明の成分が混入されており、服用すると深刻な健康被害が生じることもあります。現に、わが国でもニセモノのED治療薬を服用して、ふらつき、意識低下の状態に陥ったという事例が確認されています。